お知らせ

先日、「年長の会」を実施しました。

子どもたちにとっては、初めての地引網漁体験。到着前からテンションが上がる子どもたち。途中の神社で大漁を祈願し、いよいよ砂浜に到着!

軍手をはめて準備万端の子どもたち。貝拾いをしながら漁師さんたちの到着を待っていると、ブルルルルと漁船のエンジン音が聞こえてきました。「うおーーー!きたーーーー!!」と喜びの歓声が上がり、2チームに分かれ網の端と端を全力で引っ張っりました。思っていたよりも綱は長く冷たく、子どもたちは魚と海の水の重さを体全体でしっかりと感じていました。

そして、漁師さんが網に採れた魚をコンテナに入れてくれました。跳ねる魚のパワー、勢いに圧倒され、悲鳴のような歓声が上がりました。カサゴやカレイ、イシダイやチヌ(クロダイ)、そして地元の名物でもある「泉州タコ」も採れていました。がっつりと魚を触ったりつかんだりする子もいれば、そーっと触ってみる子もいて、子どもたちの反応はそれぞれ。でも、みんなで力を合わせ、苦労して引っ張った網の中に魚がたくさん入っていたこと、その感触を味わったことは、そこにいる全員が共有した喜びでした。

 

近くの公園でお弁当を食べ、園に戻りました。園では採れた魚で魚拓を取ったり、テラスに魚を並べて他の年齢の子どもたちもじっくり見たり、触ったりできるようにしました。

そして夕方。お父さん、お母さんのいずれか1名にご参加いただき、「終わりの会」を実施しました。保護者の皆さんに子どもたちの一日の活動をお伝えさせてもらっている間に、子どもたちには別の部屋で、事前に保護者さんにお願いしていた「わが子への手紙」を一人ずつ、読んでいました。全員が輪になって座り、一人ずつ担任の膝の上に座って読んでもらいます。思いがけない、お父さんお母さんからの手紙に、泣き出す子もいました。手紙には、わが子を愛する気持ち、大事に思う気持ち、感謝をする気持ち、幸せを願う気持ちがあふれていて、誰一人おしゃべりすることなく、真剣に最後まで耳を傾けていました。温かい、温かい時間でした。

その間、保護者の皆さんには子どもたちからのサプライズメッセージを映像で見て頂きました。「ごはん作ってくれてありがとう」「だいすきだよ」「いつもあそんでくれてありがとう」などなど…子どもたちからの言葉も愛と感謝に満ちていました。

そして、いよいよ子どもたちが親の元へと帰ります。

ほとんど陽が落ち、暗くなったテラスに子どもたちが作ったランタンを並べ、保護者さんに子どもの名前を呼んでもらいました。ランタンの道を一人ひとりの子どもたちが駆け抜け、親の胸へと飛び込んでいきました。名前を呼ばれ走る子どもたちの嬉しそうな顔、なんとも言えない恥ずかしそうな顔…。保護者のみなさんにお願いしたアンケートに「その時の子どもの顔は絶対忘れない」と書かれている方もいました。この会を通して、親も子もお互いの愛情を感じ絆を深める機会となりました。そしてその場にいた私たち職員も同じように親子の絆を感じさせてもらえたことに心から感謝です。

桃の木の森こども園 園長 稲垣美紀

TOP