お知らせ

ボンボンボンボン・・・と、船のエンジン音が近づいてきます。

ここは ひかりクラスの保育室。なぜ船の音が…。

 

「波のぉ谷間にぃ命のぉ花が~ ふたつぅ並んでぇ咲いている~♪」と、『兄弟船』(鳥羽一郎)を歌いながらやってきたのは、漁師の 荒波 越太郎さん。

ひかり商店街の魚屋さんに、立派なマグロを届けに、荒波を越えて来てくださいました。

 

魚のことを知り尽くしている越太郎さんは、魚を捌くのもお手の物。今日は特別に、子どもたちの目の前で マグロを捌いてくださいました。

刀のようなマグロ包丁で、手際よく鮮やかにマグロを捌く越太郎さん。迫力の解体ショーに、子どもたちは じっと見入っています。「がんばれー」という応援の声もあがります。

(BGMに『おさかな天国』が流れています)

 

「ここは おいしいおいしい、中トロの部分です」と、トークも軽快に越太郎さんは、マグロを切り身にしていきます。

「さあ、どうやって食べようかなぁ…」と考え込む越太郎さん。そして、

「やっぱり、おいしいマグロと言えば、お寿司だね~!」と言うや否や、法被姿に早変わり。

 

大胆な包丁さばきから、今度は一変して繊細な包丁さばきへ。子どもたちに職人の所作を見せる越太郎さん。慣れた手つきでシャリをキュッとまとめて、マグロを乗せて握ります。

「はい、おまち~」、マグロの握りのできあがり。

(BGMがいつの間にか『スシ食いねェ!』に変わっていました)

 

「おいしい♡」「おかわり ほしい」とニコニコの子どもたち。「越太郎さん食べてないやん。越太郎さんも食べなよ」と、越太郎さんを気遣う女の子。

子どもたちみんなにマグロの握りをふるまった後、越太郎さんは次の漁へと船を出しました。

「波のぉ谷間にぃ命のぉ花が~ ふたつぅ並んでぇ咲いている~♪」と歌いながらの出発です。

「みなさんごきげんよう!また、大きいマグロを釣ってくるからね~」。

 

*     *     *

 

越太郎さんはマグロ包丁や釣り道具一式を残していってくれました。それを使って、子どもたちがマグロの解体や魚釣りに挑戦し始めました。

 

子どもたちも越太郎さんと同じように、マグロを捌いて、握り寿司にします。

「越太郎さん、たくさん忘れん坊して行ってくれやったなあ」とTちゃん。

おかげで、職人になった気分で寿司を握ったり、漁師になった気分で魚釣りができます。

 

越太郎さんが持ってきてくれたマグロは、丼もの屋さんの店頭にドーーーンと置かれました。

これは大きな集客効果が見込めます。

また明日から、丼もの屋さんが忙しくなりそうです。

 

私も幼稚園時代に、こんなに真剣に面白いことをしてくれる先生に出会いたかったなぁ。

そしたら、自分はどんなことをして人をハッピーにできるだろうかと、幼いなりに考えたかもしれないなぁ。

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