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保育・教育・研修
2020/08/05
子どもの手
子どもの手
そっとのばしてくる手。思い切りのばしてくる手。ぎゅっと握る手。包み込むような手。
つなぐ手。つくる手。持つ手。汗ばむ手。汚れる手。きれいな手。はじく手。それよりも何よりも柔らかい手。
時に、その手が自分の手を握ってくれることを心から嬉しく思う。
子どもたちは手でいろいろなことを感じている。
特に触り心地の良いものをいつも探している。
子どもの柔らかい手はすべてを受け入れてくれるようである。
しかし、その手の柔らかさを、すこしでも傷つけていないだろうかと悩むこともある。
そんな気持ちすら、手から感じてくれているんでないだろうか。
いつも、手をそっと握る子がいる。
僕は時に子どもを厳しく叱ることがある保育者である。その子のこともしかりである。
でも、ふと僕のことを、どんな人間かと聞けば、「優しくて、いつも好きでいてくれる」と言ってくれる。
僕の手を握りながら、そっと僕の心までつなぎ、包み、優しくしてくれている気がする。
子どもの手。ありがたい手である。
社会福祉法人 任天会 日野の森こども園
園長 松本崇史
