保育・教育・研修
2021/02/10
園生活では自由に遊ぶ時間がほとんどです。
子どもたちはそれぞれ何をして遊ぼうか自分で考えそのために必要な道具や材料を見つけていろんなものを作っては見立てて遊んでいます。
園庭へいくと1歳児さんがケーキをご馳走してくれました。ちょうど近くにどんぐりの帽子がいっぱい落ちていたのでさりげなく置いてみるとそれを使ってデコレーションし、また「ケーキよ!」とふるまってくれました。
お礼をいうと「あいよ」と職人さんのような返事が返ってきて思わず笑ってしまいました。
違う場所では友だち同士で木の葉の上から砂を少しずつかけていたのでしばらく様子を見ていると「シャシャシャっていうねぇ!」とお話していました。
砂と木の葉でこんな遊び方もできるんだと思いながら二人だけの世界を楽しんでいたので、お邪魔にならないようにそっと見守ることにしました。
またこの日は風が冷たくて寒い日だったのでお日様が当たるところは温かかったのですが、一瞬雲にお日様が隠れると「しゃむい(寒い)!!」と園長に訴えに来た子がいました。
「お日様かくれんぼしてるね」と指をさしながら話すと「どこ?お日様どこ?」と空を見上げて探している様子。
程なく日差しが戻るとフフッと笑って遊びに戻っていきました。
この季節ですから、お日様もお外遊びには大切ですね。
幼児クラスではラキューが大人気。自分のイメージしたものを器用に仕上げていくので大人はその想像力には太刀打ちできません。
園長が遊びに行くときに大体やっているのはコマとメガネ。
コマは平たい物から立体的なものまで様々な大きさや形を作っています。
回すと色が混ざって見える事も知っているので組み合わせも良く考えてあります。
メガネは大きなパーツを目に当てたところから始まり、ピカピカ光っているのを表現したものもありました。(真ん中の穴からうっすら景色が見えるのでメガネとして遊べるところがまたすごい!)
作ってくれた子たちのお言葉に甘えてかけさせてもらいました。顔が大きいのでさりげなく鼻あての部分を大きく作り直してくれたところや、カメラをもって「撮るよ!」と言ってくれた言葉にやさしさを感じました。
ありがとう!
他にも七並べをしているグループや、積み木で街を作っている子(大きい建物は立体駐車場で、手前の列になっているのが電車の倉庫だそうです)フェスティバルの劇の題材になっている絵本を友だちとくつろぎながら読んでいる子など過ごし方はさまざま。
自由な時間に自分でやることを自由に選んで自由に遊ぶ。
ごく当たり前のことですが、その当たり前をしっかり保障していく事の大切さを忘れず、新たな発見や探究心、想像力が育つようなおもちゃや自然物などの環境をもっと整えていきたいなと今後の園運営に向けてのワクワクが広がっていきました。
子どもたちが自由に時間を過ごしているので楽しいことばかりではありません。
片付け方について5歳さんの二人の意見は真っ二つに割れ、お互いの思いをぶつけ合う場面に遭遇しました。
よくよく話を聞いていると「3・4歳のお友だちの為にどういう片づけ方をしたら良いのか」という内容でした。
「いつものように片づけたら遊びやすいからいいじゃん!」という意見と
「面白く整えた方が遊ぶ時に喜んでくれるじゃん!」という意見。
どちらも根底には年下のお友だちへの思いやりがあってこそのぶつかり合いだったので口は出さず、成り行きを観察していました。
お互い思いを吐き出したら次は落としどころを見つけるための話し合いが始まりました。
聞く耳を立てるのに夢中で写真を取り損ねましたがこの時にはお互いの距離は近づいていていつしか話し方も穏やかになっていました。
大人が「こうしたほうがいいんじゃないかな?」と諭す前に、お互い納得して解決するために歩み寄ることが出来るのはさすが5歳さんだなと感心しました。
結論は「いつものように片づける」となったようです。
最初反論していた子は「面白くした方がいいのになぁ・・」といいながらも笑顔だったのを園長はバッチリ見ていましたよ~(笑)
富士見の森こども園
園長 吉田 千草