お知らせ

年長の会(18日)の翌朝。

早朝、一番に登園した5歳児のSちゃんとHちゃんが、観葉植物の後ろや本棚の中に「妖精の扉」があることに気づきました。

「あれっ! なんでこんなところにあるの?」

 

昨夜のライトアップのあと、行燈とともに園庭に配置していた妖精の扉は、朝までそのままにしておいたはず…。けれども、園庭から妖精の扉だけが消えていたのです。

「たいへん!いたずら妖精が隠したのかも!!」

 

SちゃんとHちゃんは園舎の中を探し始めました。あとから登園してきた5歳児たちも加わり、いくつかの妖精の扉を見つけました。それらは、どれも人目につきにくいところにありました。

 

園舎内で全ての妖精の扉を見つけることができなかった子どもたちは、園庭の捜索も始めました。

「なくなったのかも…」とみんなが少し不安になったとき、

「あ~、Kちゃんがいてくれたらな~」とSちゃんがつぶやきました。Kちゃんとは昨年の5歳児の男の子です。

「どうして?」と聞くと、「だって、Kちゃんは見つけるのが得意なすごい力を持ってるもん」とSちゃん。

子ども同士、いろいろな良いところ・得意なところを認め合っているんですね。

 

「あっ、そうや!」と名案が浮かんだ様子のSちゃん。

Hちゃんと一緒に事務室へ急行し、防犯カメラのモニターをのぞき込むように見ます。

「・・・・・・・・・・・・。なにも映ってない」

「園長先生、なにか映ってないか見といて!」

「ちゃんと見といてな!」

と言って、2人はまた園庭の捜索に戻っていきました。

時間をさかのぼって調べるということまでは考えなかったようです(ホッ…)。

 

結局、園庭には妖精の扉はなく、子どもたちは園舎内をさらに詳しく調べて、残りの扉を見つけることができました。

「いたずらな妖精もいるんやな」と、どうやら子どもたちは妖精のいたずらだと思っている様子。

「いたずらをしてみんなを驚かそうと思ったんと違う?」

「でも、どうやって運んだんかな」

「みんなで力を合わせたんじゃない?」

「1000人くらいの妖精が来て、よいしょ、よいしょって運んだのかも」

と、いろいろ推理したことを話す子どもたち。

みんなが一様に納得していたことは、手紙と一緒に添えておいたクラッカーが全部食べてあった(なくなっていた)から「妖精さんは食いしん坊だ」ということでした。

 

    *    *    *

 

妖精のいたずら(?)にハラハラさせられたものの、子どもたちは妖精が来てくれてうれしくてたまりません。

透明のフィルムで羽を作って、妖精になって遊んでいる女の子もいますよ。

TOP