お知らせ

3歳児男児が並んでいます。
何をしている場面でしょうか!?
畑を見つめています。バッタなどの虫をクラスメイトと探しています。
こんな小さな姿ですが、ここに大きな成長があるように感じます。今まで、独立独歩で、自分の興味と関心のあることを「自分だけで」行っていました。
この小さな姿には、共同注視が見えてきます。他人の見ている景色を、興味を持ってみようとする姿です。自分の視点以外のものを感じようとしています。
それが「共感」や「共鳴」の土台となり、エンパシーの原点となっていきます。簡単に言うと、「親しみ」や「慣れ」ではない、「友達」の始まりです。

プライベートで遊ぶ子だけでなく、いろいろな子と混ざり合いながら遊べることは集団生活の利点です。幼児クラスになると、こういう姿が産まれてきます。3歳児の大きな成長です。今まで遊んでいなかった子と。今までのつながりと違う子と。そこに子どもたちの関係性と世界が産まれます。大人が口を出さない世界です。

2人で頑張っています。
誘い合いながら頑張っています。
見せあいながら笑顔です。
これも先ほどの男児の並んでいる姿と同じだなと感じます。ここに誘われる子が生まれてきています。
そうやって、子どもたちは大人が求める枠から出ていこうとします。
なんてない日常の中にこそ、目に見えない成長がそこにあります。

星の王子様の名言の一つです。

「ものごとはね、心で見なくてはよく見えない。いちばんたいせつなことは、目に見えない」

これが本当に大事だなと思うのです。
大きくて大胆な心の動きは誰も見逃しません。
小さくて細やかな心の動きにこそ、敏感でありたい今日このごろです。

おおとりの森こども園
園長 松本崇史

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